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2016年

2016年12月20日

名越慈人(81回)  国際頚椎学会1st place Basic Science Research Award受賞

2016年12月1日-3日にカナダのトロントで開催されたCervical Spine Research Society(CSRS; 国際頚椎学会)の第44回Annual Meetingにおいて、名越慈人君(整81回)が、“Directly Reprogrammed Human Neural Precursor Cells – A Novel and Translationally Relevant Source for Cell Replacement Therapy In Spinal Cord Injury”の演題で、Basic Science Research Award (1st Place) を受賞した。CSRSは脊椎脊髄病の頚椎分野における世界有数の学会で、口演演題採用率は15%以下と極めて競争率も高く、学術的に権威のある学会であり、本賞は毎年、脊椎脊髄の基礎研究において優れた業績をあげた研究者に対して与えられるものである。名越君は2008年にも同賞を受賞しており、今回は2度目の獲得という快挙となった。
名越君は2014年から2年間カナダのトロント大学へ留学し、頚椎と脊髄の世界的権威であるDr. Michael Fehlingsの指導の下で、脊髄損傷の細胞移植に関する研究に従事した。今回の受賞研究は、トロント大学が企業と共同開発して作製した直接誘導型ヒト神経幹細胞を用いた移植実験である。この細胞はiPS細胞のような万能性を呈する状態を介さず、直接体細胞から神経幹細胞へ誘導することが可能なため、誘導期間が非常に短くかつ導入効率が高い。この細胞をオリゴデンドロサイトが豊富に分化する条件で培養し、ラット損傷脊髄へ移植すると、宿主の神経軸索への髄鞘化と二次損傷の予防が促進し運動機能が回復することが分かった。さらに移植後長期にわたり細胞の腫瘍化は認めなかった。従って、有効性及び安全性の双方の点から、この細胞は臨床応用へ向けた移植治療における新たなソースとして大いに期待される。
我々整形外科は、脊髄損傷に対する細胞移植治療の確立を目指しており、名越君が留学先で得た知識は臨床応用へ向けて大きく役立つものと考える。脊髄損傷に対する臨床と基礎を経験している名越君が、その一体化を目指した懸け橋となって、再生医療の実現に向けて中心的役割を担っていくものと期待される。
(石井賢 整形外科 72回)


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