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2019年

2019年07月08日

大伴直央(整90回)第16回 International Philip Zorab SymposiumにてBest paper awardを受賞

2019年6月20-21日にアイルランドのダブリンで開催された第16回 International Philip Zorab Symposiumにおいて大伴直央(90回)が”A large-scale genome wide association study identifies 20 loci associated with adolescent idiopathic scoliosis in Japanese”の演題で、最優秀演題賞を受賞した。

International Philip Zorab Symposiumは、1973年に英国脊柱側弯症研究財団の設立以降、基礎および臨床研究通じ側弯症分野の発展に貢献している歴史ある学会である。今回も世界中から側弯症の専門家が参加し、活発な議論が行われた。本賞は当学会で発表された演題でoral部門、poster部門で、それぞれ最も評価された演題に与えられる名誉ある賞である。今回、大伴はoral部門での受賞となった。

本研究は、ゲノムワイド相関解析(GWAS)という遺伝情報と表現型の関連を評価する方法を使った側弯症の遺伝子研究である。日本全国の協力施設より5,000症例以上の思春期特発性側弯症のサンプルを収集、解析し、20個の疾患感受性遺伝子座位を同定した。その内14個は新規遺伝子座位であった。

さらにその後の解析で、思春期特発性側弯症と遺伝的相関がある疾患や関連する組織、細胞などを明らかにした。当教室は、GWASを用いた思春期特発性側弯症の研究分野では世界をリードする存在であり、本研究も世界最大のコホートの1つである。思春期特発性側弯症の遺伝的背景や病態を解明する上で、非常に重要なデータとなりうる点が高く評価されたものと考える。これらのデータをもとに、今後のさらなる研究の発展が期待される。

(渡辺航太 整形外科 76回)

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